低価格帯カフェ店のWithコロナとコンビニコーヒー|2013年のセブンカフェの登場

カフェ店内の様子 リモートワーク

私たちはまた居場所をおわれなければならないのでしょうか。リモートワークの息抜きにカフェに立ち寄り、読書や音楽を楽しんでいた時間は今後も私たちに寄り添い続けてくれるでしょうか。

三密回避のためのカフェ店内の対策と売上の減少

静かな空間の中でも聞こえてくる雑音の中で業務をすることが好きなのは私だけではないはずです。

忙しない人の流れを入り口の窓から見通し、やらなければならない企画書制作をすることは私にとって生産的な働き方でした。

昼時には、満席となり、会計と商品を待つお客さんで列が店先まで及ぶこともあります。

コロナ禍では、三密対応策として座席は一つ飛ばしで座るように間の席には張り紙がされ、座れないようになっています。また、ヒトの意識も変化し、狭くて人が密集する空間を避けようとするため、狭小店舗で座席数を多く構え、店内飲食におけるひと席の回転数を上げて収益を得ているカフェのビジネスモデルは今後も成り立つかは、非常に不透明です。

Eat In 52%

2017年に市場調査会社NPDと同社が提供する外食・中食市場に関する情報サービス「クレスト(CREST)」が各国のコーヒーの持ち帰り率を調査した結果を公表しています。

日本はコーヒーの持ち帰り率が48%となっており、他国と比べてこの割合は非常に高い値を示しています。店内での飲食は52%ということになります。日本国内ではコーヒーの持ち帰りが多いため、コロナ禍でもビジネスが成り立つのではないかと思いそうですが、そうではなくコーヒーの持ち帰り需要の伸長は非常に少ないことであるとも言えます。

コーヒー文化が印象的なイタリアでは、持ち帰り比率はわずか3%となっています。コーヒーを飲む習慣が途絶える訳ではないので、店内での飲食が制限された場合には、店内で過ごしていたお客さんが持ち帰りを選ぶことになるでしょう。

5分の3

店内の席数が間引かれることから単純に計算すると3/5程度になると考えられます。それに加えて三密回避の意識も出てくると考えられますから、店内飲食の売上を簡易的に考えると3/5ほどになるのではないでしょうか(正確には、回転数がこれまでの3/5になる訳ではないのですが)

従業員もこれまで必要最低限の人数でシフトを組んでいたでしょうから、大きく人件費を抑えられる訳ではありません。

店内飲食の減少分を補填するため、顧客単価、持ち帰り利用者数を増やす施策を講じなければならなくなります。

コーヒーの持ち帰り顧客は果たしてコーヒーチェーンを選ぶでしょうか。不戦のコンビニコーヒーと新たな火種となりうるか。

長らく生活に定着しているコンビニも時代とともに姿を変えてきました。夏はクーラーが効き、いや効きすぎている室温設定であり、冬にはおでんのだしの香りを漂わしています。

コンビニの店員さんにお客さんの入出店を知らせる効果音は多くの方が諳んじることができるのではないでしょうか。

日本の全ての「あなた」とコンビになりつつあるコンビニの歴史の中で燦然と土俵入りを果たした商品があります。日経MJヒット商品番付では、2013年の東の”横綱”に選出されたそのコンビニの商品は『セブンカフェ』

引用:セブン-イレブン・ジャパン公式サイト(https://www.sej.co.jp/products/sevencafe.html)

セブンカフェの登場以来、コンビニ大手各社もコンビニコーヒーを発売し、その規模は急拡大していきました。コーヒー愛飲者の奪い合いからカフェ業界に大きな変化をもたらすと誰しも予想をしました。

コーヒー目的とコーヒー併売の顧客の住み分け。想定された壮絶なシェアの奪い合いは起こらず。

コンビニコーヒーは挽きたて、淹れたてで非常に美味しいです。初めて飲んだ時は、この価格(100円)でこの美味しさは信じられない、と思ったものです。

お客さんはコーヒー専用のカップを購入し、セルフ式のコーヒーマシンからコーヒーをいれます。アイスコーヒーであれば、氷菓ゾーンに並んでいる氷入りのカップを購入し(これまた100円!?)、氷が溶けるためアイスコーヒー専用の濃さで抽出をします。

淹れたてのコーヒー

コンビニコーヒーの猛勢は、果たして既存のカフェ、コーヒー専門店から顧客を奪うことに成功したのでしょうか?

答えは、NOです。

正確に言えば、少なからず顧客の重複はあったのでしょうが、市場規模の増大とカフェを展開する各社の業績を見ても、シェアの削りあいはさほど怒らず、コンビニコーヒーが新しい市場を開拓し、規模を押し上げた結果となりました。

コーヒーチェーンは店舗数堅調で推移してきたが今後は如何に

少なくとも狭小店舗での高い回転数を想定したビジネスモデルは立ち行かなくなります。特にフランチャイズで提携をしているオーナーにとっては、非常に悩ましい状況が続くこととなります。

Withコロナにおいては、低価格帯コーヒーを売りにしたコーヒーチェーンは変化を迫られます。(または潔く撤退を余儀無くされる)

新しくコーヒーの持ち帰り顧客は、それまで通っていたカフェのコーヒーを飲み続けてくれるのでしょうか。同じような風味で安価のコンビニコーヒーと本格的なシェアの奪い合いが起こることは必至です。

満席のカフェ

私たちを癒してきてくれたカフェは、駅前を見渡せば必ず見つけられたその店舗は、今後も私たちのそばにいてくれるのでしょうか。

新型コロナウィルスのワクチン開発により一刻も早く収束となることを望んでいます。